簡単な事件の場合は、弁護士は受任するか否かを即答できますが、複雑な事件になると、判例や法律の検討も必要となるので、結論を出すのに数日を要することもあります。いずれにせよ、弁護士が事件を引き受けることになった場合は、報酬などについて、はっきりとした約束を取り交わすべきです。長期にわたる事件の場合は、口約束ではなく、契約書を作成するのがよいでしょう。弁護士に支払う金銭(弁護士報酬)は、着手金、報酬金、その他の弁護士報酬(手数料、法律相談料、鑑定料、顧問料、日当など)があります。その支払い時期は、着手金は事件または法律事務を依頼するとき、報酬金は依頼の目的を達成したとき、その他の報酬は依頼者との協議で決められます。調停から訴訟に移るとき、あるいは、第一審から控訴審、または控訴審から上告審にうつるときは、一応、事件は終結したことになります。法律的には、審級代理といって、弁護士の代理人としての任務は審級ごとに新しくなり、原則としてそのつど着手金・報奨金・手数料が問題になるわけです。では、具体的にいくらしはらえばよいのでしょう。弁護士報酬については、かつて日弁連や各弁護士会が報酬基準を判定していましたが、現在ではそれぞれ弁護士が決めることになっています。着手金は、その事件の経済的利益の価格(たとえば、5000万円の不動産売買なら5000万円)を基準にして決め、報奨金はその事件によって確保した経済的利益の価格(たとえば、3000万円の請求で2000万円回収できたら、その2000万円)を基準にして決められます。